新発売理論という考え方
「際立ったコンテンツ」をどうやって創っていくかは
その業界によっても違うし、
モノを売るのか、ヒトを売るのか、ノウハウを売るのか
によっても違うので ひと言では言えないのだけど、
コンテンツを創ったら「それをどう仕掛けるか」
ということならひとつの法則があるような気がするので、
顧客にいつも言ってることだけど
ちょっと整理する意味でも書いてみようと思います。
「売る」ということは
”その「ウリもの」=コンテンツ”の存在を知ってもらう必要があります。
まあ当たり前の話ですが。
そのためにプロモーションをするわけだけど、
プロモーションにもいろいろあります。
媒体を使った広告を出したりするのもそうだし、
SNSなどの無料の拡散媒体を使ってお金をかけない方法も様々。
自分がどんな種類のプロモーションを仕掛ければいいかということを考える前に
「設計思想」が必要だと僕は思っています。
つまりプロモーションは「仕掛け」なわけだから、
「想定」が必要だということです。
そしてそれを事前に設計(考えをまとめて書き留めて整理しておく)
する時間をつくることが重要だということです。
その「プロモーションの設計」という作業をする上で土台になるのが、
「プロモーションの目的は何なのか」という、思想というか思考というか、
まさに 幹になる考え方です。
僕は、プロモーションの目的を「人に行動させること」だと考えています。
なぜならば、人がモノを「買う」というのは行動であり、
そこには動機を必要とするからです。
でもそんな観点で世の中にある様々な「広告」を見てみると、
「自分をアピールする」ものや「性能をアピールする」ものが多いことに気付くでしょう。
考えてみればわかることだけど、
「人に行動させる」(すなわちすぐ買いに行かせる)
という観点で考えられたプロモーションと、
「この商品はこんなに性能がいいんだよ」というアピールプロモーションでは、
そのプロモーションを作るスタート地点が違います。
プロモーションの目的は「自分をアピールすること」じゃない。
プロモーションの目的は「人に行動させる」ことです。
そこは業種業界問わずに不変だと思いますね。
そして付け加えると、
プロモーションとは、コミュニケーションの一部で
営業活動はプロモーションの一部です。
それと、
プレゼンは営業活動の一部であり、
心理的駆け引き(納得力)はプレゼンの一部なのです。
それを思考の幹としておくことで、
あなたのその素晴らしい商品や、
その素晴らしいスキルやノウハウや、
その素晴らしい店舗が
より効果的にプロモーションするための
直感的で心理的な”駆け引き”をデザインする根幹ができるのです。
そのためには、「人が何を求めているのか」を
正しく理解しないといけないでしょう。
しかし日々がんばっている多くの起業家の「魅せ方」をみていると、
その多くのブログやWEBサイトや広告や、プロモーションをみていると、
そこを正しく理解しているとはいえないと思えてきます。
ホントもったいない。
素晴らしいコンテンツになり得るモノを持っているのに。
ここでほんの一例だけど、
あるフィットネスジムの「新規会員獲得」のためのチラシを例に挙げます。
写真をふんだんに使ったデザインは素晴らしい。
フィットネスウェアを着たスリムで素敵な女性のポーズも決まってる。
施設外観は県内で初めての斬新なスタイルだそうだ。
マシンの台数は地域最多台数だとゴシックで大きく書いてある。
プールが贅沢に大きくて、レーンの数も地域最多。
どこにも負けませんと大きく書いてある。
しかも濾過器の新設備を導入しており、
それは国内でもまだ稀少だという。
私はこのチラシをみて
「見込客の求めていることはこれなのか?」とすぐに疑問を感じました。
「いったい誰がそんなことばかりを聞きたいと思っているのか」
と感じてなりません。
そのジムが素敵だとか斬新だとか、
そのような自己中心的なアピールは
「人を行動させる」ことはできないと僕は思ってしまう。
言うまでもなくここでいう「行動」とは
「入会申し込みに行く」という行動のことです。
その行動を促す広告にしなければ、
つまりは「売上を増やすことができない」ということになります。
それはこのプロモーションの失敗を物語るのです。
今、人々が気にかけているのは「自分のこと」です。
その商品や、
その施設や、
そのスペシャリストや、
そのメソッドが
「自分のために何をしてくれるか」
それらが、
自分の生活をいかにより良く、
より幸せに、
「より満たされるものにしてくれるか」。
その「期待感」がふくらみ、
その「気付き」が感じられ、
その後の「イメージ」が湧いて、
それで初めて人は「行動する」のです。
初めてそこで「買いたい」という動機が付けられるのです。
プロモーションにはいろんな方法があります。
方法論は確かに重要です。だけど手段でしかない。
僕は顧客の「売りたい」という願いだけを
「コンテンツ」という形にしてリリースしていくべきだと思っています。
イイものを持っていて、
その性能やすごさをアピールしたいのもわかる。すごくわかる。
だけど、
「売れる」という結果の裏には「買う」という行動が必ず存在すること。
その「買う」という行動には「動機付け」が必要だということ。
そして、動機を付けるためには
「それが自分にとってどんなイイコトを導いてくれるのか」ということを
正確に「伝える」ものでなくてはならないのです。
「伝える」ということも心理的、直感的にある考えが必要です。
ただ文字を並べれば伝わるわけじゃない。
特にwebプロモーションにおいてはスクロールして見れなくなってしまうまでが
3秒〜6秒です。そんな「瞬間」に目につかなくてはいけない。
そして興味を抱いてそのバナーをクリックさせなければいけない。
さらに中に入って「買い物かご」に入れたくなるように動機付けしなくては「売れない」。
そのビジュアライズやコピーライト、デザインなども含めた「売れる」「伝える」を
私たちは伝え、提案していき続けようと、
何か信念めいた思いを持っているわけであります。
